望む過(guò)去①

【帝釈天】

「心の共感能力によって、私は精神世界にある意識(shí)の欠片を見(jiàn)ることができる。それらの欠片は人々の考え、意識(shí)、記憶から生まれたものだ。辛いものもあれば、幸せなものも存在する。悲しみも、喜びも、騙し合いも…この世に存在する種族は全て、同じ感情を持っている。

我的心靈共感之力，能讓我看到精神世界中的意識(shí)碎片。

這些碎片來(lái)源于他人的思想、意識(shí)與記憶中。

有些是痛苦的，有些是歡愉的，還有悲傷、喜悅、欺騙……

這世間無(wú)論是何種族，都會(huì)有共同的情感。

あの意識(shí)の欠片は輝いている。何か特別な思念が込められているようだ。この記憶の中で、私は善見(jiàn)城と鬼域との境界で暮らす子供を見(jiàn)た。

那個(gè)意識(shí)碎片正在閃閃發(fā)光，其中似乎包含著獨(dú)特的思念。

在這份記憶中，我看到一個(gè)住在善見(jiàn)城與鬼域邊界的孩子。

彼は弱く、ありきたりな生活を送っている。時(shí)々他の妖怪にからかわれる。その子供は納得できず、大妖怪達(dá)を問(wèn)いただした。しかし大妖怪達(dá)はこう言った。妖怪は力が強(qiáng)いものがえらい、都の人間じゃあるまいし、と。するとその子は思った、人間に生まれていればよかったと。

他很弱小，過(guò)著非常普通的生活。有時(shí)候會(huì)被其他妖怪捉弄。

孩子覺(jué)得很不服氣，他就質(zhì)問(wèn)大妖怪們。

大妖怪們卻說(shuō)，妖怪就是力量至上的，又不是京都的人類。

那孩子就想，自己要是人類就好了。

そしてある日、その子はついに人間に化けることができた。彼は遙かな距離を超え、人と鬼が共に暮らす地にやってきた。彼は山を下りて人間の世界に行くために、こっそりと人間の馬車に潛り込んだ。

后來(lái)終于有一天，那孩子化形了，他千里迢迢來(lái)到了人鬼交接之地。

他偷偷混入人類的車馬隊(duì)伍，跑下山想去人類的世界看看。

何も知らずに都に連れてこられた彼は、隆盛を極める繁華の城に見(jiàn)惚れた。しかし彼は妖怪であることがばれてしまい、人間に追い回されることになった。

就這樣糊里糊涂地被帶到京都，一片繁華看花眼。

但沒(méi)想到半途被識(shí)破是妖怪，就被人類追殺起來(lái)。

その子は思った。大妖怪に騙された、人間も弱い者をいじめるんだ、と。その子が追い詰められた時(shí)、一人の少年陰陽(yáng)師に出會(huì)った。慈悲深い少年陰陽(yáng)師はその子を助けた。こうして二人は友達(dá)になった。

那孩子想，原來(lái)大妖怪們騙他，人類也是欺負(fù)弱小的。

孩子無(wú)路可逃的時(shí)候，遇到了一個(gè)人類少年的陰陽(yáng)師。

少年陰陽(yáng)師出于惻隱之心救了那孩子，兩人便成為了朋友。

その意識(shí)の欠片の中の記憶は、そこで途切れた。もしかしたら、他の欠片の中で、その記憶の続きを見(jiàn)ることができるかもしれない。」

這個(gè)意識(shí)碎片中的記憶就到此為止了。

也許在其他碎片中，我能找到這份記憶的后續(xù)。

望む過(guò)去②

【天剣刃心鬼切】

「この地の雰囲気は、深淵とは全く別物だ。もし深淵が地獄のような場(chǎng)所だというなら、ここは天國(guó)であるかのようだ。日はまだ暮れていないのに、なぜ彼らは皆家の中に戻っていくのでしょう？ん？遠(yuǎn)くの屋敷が燃えている、空には黒と金色の妖鳥(niǎo)が……」

此地的氣息與深淵截然不同。

若說(shuō)深淵里猶如地獄，那么此處就仿佛置身勝境。

天還沒(méi)黑，為何這些人都返回了家中？

嗯？遠(yuǎn)處的房屋燒起來(lái)了，是天上那些黑金的妖鳥(niǎo)——

【源頼光】

「金翅鳥(niǎo)一族は光るものと燃え盛るものが好きなんだ。やつらが天人の村を襲う時(shí)は、いつもまず高いところから燃え盛る火の玉を落とす。」

金翅烏一族喜愛(ài)明亮和灼熱的東西。

他們襲擊天人村落時(shí)，會(huì)先從高處扔下燃燒的火球。

【天剣刃心鬼切】

「火の手が強(qiáng)くなっている、先に狀況を確認(rèn)します！」

看起來(lái)已經(jīng)燒成一片，先過(guò)去看看情況！

【源頼光】

「うろたえるな。天人達(dá)は混亂していない、きっと何か対策があるはずだ?！?/p>

別急。這些天人并未恐慌，一定有所應(yīng)對(duì)。

源頼光がそう言い終わった時(shí)、燃える屋敷の中から黒い人影が現(xiàn)れた。恐ろしい觸手が空に向かって襲いかかり、數(shù)十匹もの金翅鳥(niǎo)の心臓を貫いた。

源賴光話音剛落，那座焚燒的房屋里便沖出一個(gè)漆黑的身影。

可怖的觸手向高空襲去，一連貫穿了數(shù)十只金翅烏的心口。

【天剣刃心鬼切】

「なんという殘虐な気配……頼光様、何をしているのですか！」

好暴戾的氣息……源賴光，你做什么！

鬼切は急に空に浮かぶのを感じた。二人を乗せた巨大な折鶴が、村の上空で止まる。遠(yuǎn)くでの虐殺はまだ続いていて、悲鳴が聞こえる。空にいる金翅鳥(niǎo)たちは既に甚大な被害を受けている。

鬼切突然感覺(jué)自己被凌空帶離地面，巨大的紙鶴載著兩人停留在村落上空。

遠(yuǎn)處那場(chǎng)虐殺仍在繼續(xù)，伴隨著哀鳴，天空中的金翅烏死傷慘重。

【天剣刃心鬼切】

「隠れることのできない空にわざわざ飛んでくるなんて、一體何を考えているんですか！」

從隱蔽處飛到無(wú)遮無(wú)擋的半空，你在想什么！

【源頼光】

「空のほうが、見(jiàn)晴らしがいい?！?/p>

高處才能看得更為清晰。

【天剣刃心鬼切】

「何呑気なことを…もう見(jiàn)つかってしまいましたよ?！?/p>

你說(shuō)得輕巧，我們已經(jīng)被發(fā)現(xiàn)了。

さっきまで空で金翅鳥(niǎo)たちを屠っていた觸手が向きを変え、折鶴のいる場(chǎng)所に驚くほどの速さで向かってくる。おぞましい觸手は雲(yún)をも切り裂く刃にも似ている。危機(jī)一髪で、鬼切は刀を握りしめて飛び上がった。衝突する寸前に、突然陰陽(yáng)道の光が現(xiàn)れた。觸手は二人をかすめ、折鶴の片翼を貫いた。

剛剛虐殺金翅烏的觸手從半空中轉(zhuǎn)向，往紙鶴停留的位置迅猛而來(lái)。

駭人的觸手如同一柄破云的利劍，危急之刻，鬼切持刀躍起。

千鈞一發(fā)之際，陰陽(yáng)術(shù)的光芒憑空而亮，觸手擦著二人掠過(guò)，貫穿了紙鶴一側(cè)的翅膀。

【天剣刃心鬼切】

「どうして戦わないのですか？」

何不放我與之一戰(zhàn)？

【源頼光】

「行くぞ、鬼切?！?/p>

走吧，鬼切。

【天剣刃心鬼切】

「いきなり訳も分からずに襲われたのに、どうしてその正體を調(diào)べないのです？」

上來(lái)就不由分說(shuō)地襲擊我們，為何不乘機(jī)搞清楚他們的身份？

【源頼光】

「さっきのはおそらく、この辺境にいる天人の戦神……阿修羅だろう?！?/p>

剛剛那家伙想必就是活躍在這邊境的天人戰(zhàn)神——阿修羅。

【天剣刃心鬼切】

「阿修羅？しかしあいつは戦闘中、狂暴で殘虐な気配を放っていました。でもあの觸手が襲ってきた時(shí)、とても優(yōu)しい精神力がその周りにありました。何か隠していませんか？」

阿修羅？那家伙戰(zhàn)斗時(shí)所流露出的氣場(chǎng)強(qiáng)大而又暴戾。

不過(guò)那觸手靠近我們時(shí)，還有一股十分柔和的精神力跟隨在周圍。

你是不是對(duì)我隱瞞了什么？

【源頼光】

「ほう？どうしてそう思うんだ？」

哦？何出此言。

【天剣刃心鬼切】

「鬼域に足を踏み入れてから、俺はよく懐かしい気配を感じます。時(shí)々その「精神力」とやらを感じることもあります?！?/p>

自從我踏入這天域后，便時(shí)常會(huì)感知到熟悉的氣息。

有時(shí)還能感知到你所說(shuō)的「精神力」。

【源頼光】

「今はできるだけ早く善見(jiàn)城に入るべきだ。お前の抱いている疑問(wèn)は、じきに答えが見(jiàn)つかるだろう?！?/p>

眼下還是先進(jìn)入善見(jiàn)城要緊。

至于你心中的疑惑，之后自然會(huì)有解答。

望む過(guò)去③

【天人の少年甲】

「最近善見(jiàn)城に池がたくさんできた。池の水は透き通っていて、その中には白蓮も生えている?？栅盲荬坤盲款瑜辍⒑伪钉饩_麗だ?！?/p>

最近善見(jiàn)城內(nèi)多了不少水池，池水透亮清澈，還漂浮著朵朵白蓮。

比之前空蕩蕩的街道漂亮多了。

【天人の少年乙】

「なんだ、知らないの？この蓮の池は帝釈天という貴族が作ったんだ?！?/p>

看來(lái)是你有些孤陋寡聞，這些蓮池是那個(gè)叫帝釋天的貴族修的。

【天人の少年甲】

「翼の団を統(tǒng)べて、前線で戦っているあの帝釈天が？戦に慣れた戦士として知っていたが、こんな風(fēng)流な一面もあるのか?！?/p>

那個(gè)帶領(lǐng)翼之團(tuán)在前線作戰(zhàn)的帝釋天？

沒(méi)想到終日殺敵的戰(zhàn)士，還這么風(fēng)雅。

【天人の少年乙】

「翼の団だからって勘違いしないで、帝釈天様は殺すことしか知らない戦士じゃない。帝釈天様は、蓮の池を作った時(shí)にこう仰った。天人一族は絶えない爭(zhēng)いを強(qiáng)いられている。もし皆が蓮のように生きれば、きっと余計(jì)な災(zāi)いから逃れられるって。この透き通った水、無(wú)垢の象徴たる蓮が、この善見(jiàn)城を罪から守ってくれるんだ。おい、何してるんだ！」

你可別因翼之團(tuán)的名號(hào)誤會(huì)，以為帝釋天大人是個(gè)只知生殺的戰(zhàn)士。

他在修建蓮池時(shí)曾說(shuō)過(guò)，天人紛爭(zhēng)不斷，若眾生如蓮，或許能減少很多不必要的災(zāi)禍。

而這純凈池水，以及象征著無(wú)垢的蓮花，能夠庇佑這座善見(jiàn)城不被罪孽沾染。

喂，你做什么！

【天人の少年甲】

「ちょっと蓮に觸ってみたいんだ…」

我只是想觸碰一下這些蓮花而已……

【天人の少年乙】

「この蓮は帝釈天様が手塩にかけて育てた蓮だ、お前みたいに不器用なやつが觸ったら、うっかり折れるかもしれないぞ！」

這些蓮花是由帝釋天大人親手養(yǎng)育，你笨手笨腳的，一定會(huì)把它碰壞的！

【帝釈天】

「大丈夫だ?！?/p>

無(wú)妨。

【天人の少年乙】

「え？帝釈天様！」

嗯？帝釋天大人！

【帝釈天】

「ごめん、急に後ろに現(xiàn)れたから、驚かせてしまったね?！?/p>

抱歉，唐突出現(xiàn)在你身后，看來(lái)是嚇到你了。

【天人の少年乙】

「と……とんでもありません！まさかここでお會(huì)いできるなんて?！?/p>

沒(méi)……沒(méi)有的事！

沒(méi)想到能在這里見(jiàn)到您。

【帝釈天】

「最近いい天気が続いているから、蓮の様子を見(jiàn)に來(lái)た。微かに香る蓮の香りは人々を落ち著かせる。それを嗅ぐと、気分もよくなる。ほら、これをあげるよ?！?/p>

這幾日氣候適宜，我來(lái)看看這些蓮花。

淡雅的蓮香能夠緩和人們的情緒，就連心情也變好了很多。

來(lái)，這個(gè)給你。

帝釈天が軽く袖を振ると、瞬く間に、池の中に咲き誇る蓮が何十本も現(xiàn)れた。體にしみわたるような香りは、帝釈天の言った通りに皆の心を落ち著かせた。

帝釋天輕揮衣袖，蓮池中瞬間綻放了數(shù)十朵蓮花。

馥郁的芳香沁人心脾，果真如帝釋天所言般緩和了所有人的心緒。

【帝釈天】

「白蓮が絶えることはない、池の水は罪を洗ってくれる。蓮が好きだったら、遠(yuǎn)慮なく摘むといい?！?/p>

白蓮生而不息，蓮池之水亦能滌去罪孽。

若真的喜歡這些蓮花，可以隨意采擷。